セルフチェック

自分の子が病院にかかるべきか迷われる際は、まず下記のセルフチェックを目安として行ってみてください。

※「セルフチェック」は当院の医師が独自に作成した物で病気を確定するものではございません。
目安としてご利用下さい。少しでも不安に感じる方は当院へご相談下さい

歯が割れている

破折

歯がどの深さまで折れているかによって対処が変わります。
表面のエナメル質までであれば歯の補修をすれば十分に歯を温存できます。神経まで到達している場合でも神経を抜き、お薬で洗浄し、詰め物をしてあげれば歯を残せる可能性も十分にあります。
神経まで到達している場合には、歯を残す治療か抜歯をするかを飼い主様のご希望に合わせて行う必要があります。
神経まで到達しているのに何もしないという選択肢はありません。強い痛みを感じるだけでなく、目の下に膿が溜まって穴が開くことがあります。

歯茎が腫れている

腫瘍

口腔内に発生する腫瘍は、一般的に悪性の比率が高いとされ、また、顔面の変形や、食べたくても食べられないという臨床症状により、QOLの極端な低下をおこす腫瘍疾患の一つであると考えられます。また、口腔内腫瘍に対する最も有効な治療方法である外科手術は、術後の外貌の変化や、発生部位によっては完全な切除が困難であるといった特徴があるため、治療をする側の獣医師としても、治療を受けるかを判断する飼い主としても、治療方針の決定に非常に苦慮をする疾患の一つであると思います。

歯の数が少ない

欠歯・埋伏歯

歯の数が足りないだけと侮ってはいけません。
本当に歯が足りない欠損歯(欠歯)であれば問題ありませんが、実は歯茎の中に歯が埋もれている埋伏歯だった場合、気づかないでいると顎の骨が溶けるような病態に進行し、顎を切除しなければならないケースもあるため、必ずレントゲンかCTでの検査を受けられることを推奨します。

くしゃみ・鼻水が出る

口腔鼻腔瘻

口腔鼻腔瘻とは、歯周病により口腔と鼻腔の間の骨が溶けて、穴(瘻管)が開く病気のことです。
治療選択肢は現状抜歯しかありません。(再生療法も適応外)一刻も早い治療が望まれる状態です。
またこれほどの状態になっているということは他の歯もかなり悪い状態であることが推察されます。

目の下が腫れている

重度歯周病

重度の歯周病が疑われます。つまり顎の骨の多くが溶かされ、全身に口の細菌が回ってしまっている状態だと考えます。顎が折れたり、口と鼻が交通してしまう口腔鼻腔瘻に移行したり、目の下に穴が開いて膿が出てくる状態になりかねません。
一刻も早い治療が望まれる状態です。

歯肉が下がっている

重度歯周病

重度の歯周病が疑われます。つまり顎の骨の多くが溶かされ、全身に口の細菌が回ってしまっている状態だと考えます。顎が折れたり、口と鼻が交通してしまう口腔鼻腔瘻に移行したり、目の下に穴が開いて膿が出てくる状態になりかねません。
一刻も早い治療が望まれる状態です。

歯肉が赤い

歯周病

歯周病は犬猫の口腔内で最も発生頻度の高い病気です。歯垢中の細菌が原因で、歯周組織における細菌感染と、これを防御する体の免疫反応が起こります。結果として歯肉の腫れや、さわると出血が見られたり、顎の骨が溶けてしまったりします。この病気は待てば待つほど進行することしかなく、勝手に治ることは期待できません。一刻も早い治療が望まれる状態です。

歯石がついている

歯周病の可能性

歯周病の可能性があります。
歯石=歯周病では無いですが、一度病院で歯周病に移行していないかを確認された方がよろしいかと思います。
歯周病は、骨にまで炎症が及んだ状態を特に「歯周炎」と言いますが、この状態まで進行すると、どんどん骨が溶けていってしまいます。診察だけでもお早めに受けられることをお勧めいたします。

正常

愛犬・愛猫は健康な歯だと考えます。ただし簡易checkでは分からない病気が潜んでいる可能性もあるため、半年〜1年に1回の定期健診を推奨いたします。